弁護士 宮本 裕将
弁護士宮本裕将Hiromasa Miyamoto
経歴
昭和30年新潟県三条市生まれ
早稲田大学法学部卒
昭和53年司法研修所入所
昭和55年裁判所判事補任官
東京地裁・新潟地裁民事部勤務
昭和56年弁護士登録
昭和61年宮本裕将法律税務事務所設立
平成5年 新潟県弁護士会副会長
平成8年 税理士登録
所属
一般社団法人 事業再生支援協会(SRC) 理事
同上SRC新潟支部長
特定非営利活動法人
日本ターンアラウンド・マネジメント協会(TMA) 理事
NPO新日系人ネットワーク(SNN) 顧問弁護士
交通事故案件についての想い
私は今年で弁護士生活31年目になります。この間いろいろな事件を担当させていただき、数多くの様々な依頼者の方々とおつきあいさせて頂きました。
交通事故の案件も相当数手がけてきました。若い頃、わずかの期間だけ、保険会社からの依頼で被害者側と交渉する仕事をしたこともありましたが、その後は一貫して被害者側の代理人として活動してきました。
保険会社側からの立場で担当した案件の大半は、物損等被害額はさほど大きくないけれども、何らかの理由で拗れてしまい、被害者が頑なになっていると言う案 件がほとんどでした。物損の賠償額を5万円にするか、3万円にするかで話が膠着状態になっているような事案もありました。
まず電話で交渉するのですが、一方的な主張のやりとりで進まないため、「一度お会いして話したいので、事務所に来てもらえませんか。」とお願いしても、 「なんで被害者の自分が行かなければならないんだ。」と言うことで、こちらから何度も出向いて、ようやく拘りを氷解してもらい、納得してもらったと言うこ とも多くありました。
このような経験から被害者は賠償の内容はもちろんですが、加害者側の態度や誠意の表し方によって、いろいろな思いや反応もあることを実感しました。どちらの側に立つにしても、被害者の苦しみや心情を理解するなどして接することが重要であると考えるようになりました。
一方で、被害者の立場を濫用し、乱暴な態度をとる人も少なからず存在しているのも事実です。実際は収入がなくても、知人に頼んで架空の証明書を出してもら えるからそれでうまく交渉できないかといわんばかりの相談を受けたこともあります。到底できることではないので、当然お断りましたが、大変ご不満だったの か、無能呼ばわりされてしまいました。
しかし、大半の方々は程度は別としても、被害に遭われて大変困っていても全ての面でどう対応したらよいかわからない、相手の保険会社の担当からの説明で賠償額を提示されても判断もつかないのでそのまま受け入れるしかない、と言うことも多いと思います。
治療についても、医師の専門分野もあり、どの病院にどこまで頼っていいのか、どのような治療や検査があるのか、治療費の打ち切りを通告された場合の対応は どうしたらいいのか、後遺症の認定を想定して初期段階からどう対処していけばいいのか、など全くわからないことだらけだと思います。
したがって、事故直後の初期段階から多面的にアドバイスや支援を被害者の側に立って行ってくれる存在があれば大変心強いと思います。被害者の権利を最大限実現すると共に、精神的な支えとしても大きな意義があると思います。
当事務所は、そのような存在になれるよう、被害者の方々の苦しみ、心情を理解できるよう誠実に取り組むと共に、交通事故による傷害の治療の問題、後遺症認定の問題などについても研鑽を深めていきたいと思っています。
当事務所の弁護士が書いたコラムです。ぜひご覧下さい。
江畑 博之
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