弁護士に早期に依頼するメリット
メリット① 被害者のご家族の不安・心配の緩和
遷延性意識障害や高次脳機能障害は重篤な脳外傷の典型例と言われており(詳しくはこちら)、受傷直後の被害者の方の容態は深刻であることがほとんどです。
被害者のご家族の方にとっては、 被害者の現在の症状の原因、症状の回復の可能性(後遺障害が残る可能性)、今後の治療方法(今後の手術の有無)等、ご心配・ご不安に思われる事がたくさんあると思われます。
しかし、被害者のご家族という立場であっても、疑問に思った点を全て主治医の先生に質問することができない方も少なくないと思います。
どこまで医師に質問したらよいか分からない、質問して医師から回答が返ってきても、その回答が理解できないかもしれないといったことから、質問を躊躇することもあるかもしれません。
ご依頼をお受けした際、弁護士が主治医の先生とご家族との面談に同行し、弁護士が、ご家族が聞きたい質問を代わって主治医に聞くこともあります。
その際、ご家族からは、疑問に思っていたことを聞いてもらって良かったとの感謝の言葉をいただくことがあります。
このように、脳外傷に伴う医学的問題についても関与する弁護士に早期に依頼しておくことにより、被害者のご家族の不安や心配が多少和らぐことも期待できます。
メリット② 適切な後遺障害認定のサポート
交通事故で怪我を負われた被害者は、仕事の調整をしながら治療を行うことになりますが、それに加えて保険会社の相手をするのは大変な負担となります。
ましてや、重篤な脳外傷を負った場合、事故直後は被害者ご本人が対応することは難しく、そのご家族の方が保険会社の相手をしなければなりません。
重篤な脳外傷を負った場合には、被害者ご本人に重大な後遺障害が残る可能性もあります。
その場合、後遺障害の診断をいつ行うのか、後遺障害を申請するにあたってどのような検査をするべきなのか、ご家族が作成する必要のある後遺障害に関連する書類をどのように書けば良いのか等、ご家族にとっては容易に判断できない問題に直面することになります。
このような問題に適切に対処するためには、専門家のサポートが不可欠となります。
重度の高次脳機能障害では、将来にわたるご家族の介護料等の特別な損害も請求することになります。そういった特別な損害を請求するためには、多くの場合訴訟による解決が必要となりますので、訴訟・判決まで見据えてサポートできる、弁護士によるサポートが最も適切でしょう。
高次脳機能障害は、大脳の損傷箇所によって現れる症状が異なるため、その症状を適切な神経学的検査(記憶力、言語力、理解力、持続力を測定する検査)を行う事によって、しっかりと描出することが必要になります。
しかし、脳神経外科の領域では、後遺障害認定のためにどのような検査を行うべきか、また、検査結果を踏まえて後遺障害に関する書類をどのように書いたら良いのかが分からないという医師も少なくありません。
そこで、当事務所では、高次脳機能障害に関する必要な検査の実施や検査結果等を踏まえた書類作成についても積極的に関わり、被害者に適切な後遺障害が認定されるように、全力でサポートいたします。
メリット③ 転院先の医療環境の重要性
交通事故により重篤な脳外傷を負った場合、被害者の方には一刻も早く治療を施す必要があることから、救急病院等へ緊急搬送されます。
救急病院等では急性期の治療が終了した後、患者をリハビリのために転院させることが多いのですが、転院先の病院に専門の治療環境が整っているかどうかが、後遺障害認定にあたって重要となります。
高次脳機能障害として適正な後遺障害が認定されるためには、必要な検査を適切な時期に実施してもらうことや、検査結果を踏まえた診断書等を医師に作成してもらえるのかが重要となります。
そのため、脳神経外科等の専門科があるか、必要な検査を実施できる設備があるか等、転院先の病院に医療環境が整っていることが重要です。
同じような症状が残っているにもかかわらず、必要な検査が実施されていない場合や適切な診断書が作成されていない場合には、後遺障害認定の結果が異なり、その後の損害賠償の結果に大きな差が生じる可能性があります。
そのため、急性期の治療が終了する早期の段階で、高次脳機能障害に詳しい弁護士に相談する必要性は高いと言えます。
江畑 博之
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